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【学力に差がでる】周りに塾がない。都会と田舎で生じる子供の教育格差

Daruma
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この記事では、都会と田舎で生じる子供の教育格差、それに対する対策方法について書いています

「チャンスは平等」この言葉が虚しくなるくらい現実は厳しい。

子供達は誰しも可能性を秘めているのだが、生まれ育った地域や環境によって、学歴や学力に差がでてしまう。

本人の努力以外のところで勝負が決まってしまうのだ。

この記事では格差の現実、なぜそれが起こってしまうのか、問題への対策方法について書いていきます。

地域差による教育格差の現実

まずは地域差による教育格差の現実を確認するために、「都市vs地域」生まれによる教育格差の深刻度の記事内で語られていることを一部紹介します。

この記事内では、大都市と市部と郡部での最終学歴の違いなどが説明されていますが、男性も女性も都市部が有利という現状となっています。

家庭の社会経済的地位が格差を生む

紹介した記事内でも書いてありますが、家庭の社会経済的地位(Socioeconomic status:SES)には格差があります。

SESとは、親の所得や学歴、職業など、経済的、文化的、社会的な要素を統合した概念で、SESが高いほど、子供の教育に有利になると言われています。

理由としては、高SESの家庭は「子供により高水準の教育を受けさせたい」という気持ちが高いですし、経済的にも子供の教育にお金をかける余裕があります。

大都市は高SESの家庭が多い傾向にある。言い方を変えれば、高SESの家庭は大都市に住む傾向があるため、出身地域による格差が生まれていると言えるのかもしれません。

目にする情報があまりにも違いすぎる

これは私が22歳のときの話。2000年代の前半の話ですが、とある田舎の学生だった自分が、関東にある大学の大学院を受験したときに感じたことです。

当時はまだ今ほどインターネットが普及していなかった時代。スマートフォンなどもなく、PHSを使用していた時代。

少し助長して書くとすれば、当時の私が目に映る光景は、基本的に田んぼでした。

また周りの友人達は地元を離れる気はなく、地元企業に就職したり、親の家業を引き継ぐことを考えている人達が多かったです。

そこでの毎日は、当時の私にとっては何の違和感もない「当たり前」の日常でした。

ところが関東の大学院に進学して目にしたのは、建ち並ぶビル群、書店に並ぶ本の多さ、グローバルな世界で活躍することを夢にて切磋琢磨する学生達でした。

22歳まで見てきた光景と、その後に目にした光景はあまりにも違った。私はそのことも教育格差を生んでいる原因のひとつだと思います。

なぜ教育格差は広がり続けるのか

Daruma
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なぜ教育格差が広がるのか。その理由について考えました

ちなみに、これは都会が素晴らしく「引っ越しましょう」と言いたいわけではなく、都会の子供達が享受している恩恵をしっかりと把握するためのものです。

ロールモデルの存在

ロールモデルとは、一般的に考え方や行動の規範になる人物を意味します。自分の行動や考え方など、キャリア形成のお手本になる人のことです。

私が好きな言葉で「限界の正体はマインドセット」というものがあります。これは陸上のハードル競技で活躍された為末大氏が言っていたことです。

「人ができたことは自分もできる」と信じる性質があって、ひっくり返してみると、「人ができていないことを自分もできない」と考える性質があると言われています。実験では、これがもう少し根が深いのは、同じグルーピングをした人を見て、行動が変容すると言われています。つまり簡単にいうと、ウサイン・ボルトの記録が上がっても、日本人の記録に影響を与えにくいということなのです。その代わり、カリブの他の国の記録には影響を与える。反対に日本人の記録に誰が影響を与えるかというと、中国人の記録が影響を与える。そういうことなのですね。どこからどこまでを自分のグループだと思っているかは人によって違うのですが、スター選手が出るよりも、「おらが町」からスターが出るほうが全体の能力が上がるという研究があるのです。※為末大氏の限界の正体はマインドセットより

Daruma
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ウサイン・ボルトの記録が上がっても日本人の記録に影響は出ないが、中国人の記録は影響を与える。それは自分にもできると思うから

人は「できる」というマインドがセットされると、そこまで限界値が引き上がります。

ロールモデルは有名人や歴史上の人物などでも良いのですが、身近な人であればあるほどイメージしやすいと言われています。

田舎より都会が有利な点は、身近にロールモデルとなる人物が充実していること。都会は多様な人材が集まっているので、お手本を見つけやすいのです。

塾や文化施設の充実。田舎は周りに塾がない

子供に習い事をさせようと思ったときに感じたのですが、都会は学習塾が充実しています。

逆に田舎は周りに塾がないことも。全くないというわけではありませんが、私が子供の頃は学習塾に通うのに、車で片道40分かかっていました。両親には本当に感謝しかない。

また都会は大手塾や難関大学専門塾もたくさんあります。

人によっては大手塾や難関大学専門塾など必要ないと思うかもしれませんが、駿大や河合などは合格者の実績が違いますし、しっかりとノウハウを蓄積できているということです。

例えれば、良い塾に通っている子供はストレートやカーブの打ち方を教えてもらったうえに、相手投手が何の球を投げてくるか知ることができる。

対して何も知らない学生は、打ち方も独自で試行錯誤しなければいけないうえに、相手が何の球を投げてくるかわからない状態で対応しなければいけません。

これでは打率(合格率)が違うのは当たり前です。

他にも都会は文化施設(博物館、商業施設など)やイベントなどが充実しています。田舎でも頑張って遠出したら参加できるのでしょうが、そこには多大な労力が必要です。

本物に触れる機会、関わる機会、これは子供を大きく成長させます。

住んでいる地域で、どれくらい子供の教育系ワークショップが開催されているか調べてみてください。都会と田舎での差をしっかりと感じることができるでしょう。

人口密度による競争の厳しさ

競争の是非はおいといて、現実として競争が優越感や克己心を生み、努力につながることは事実ではないでしょうか。(逆に劣等感も生みますが…)

例えば定員が10人とところに30人が訪れれば、倍率は3倍となり枠に入るためには一定数の努力が必要です。逆に定員割れしていたら、基本的に頑張らなくでも入れます。

人口密度の違いは、こういったちょっとした危機感の違いを生み、それが習慣的なアクションにつながることで格差を生むのです。

他にも競争が激化すると、相対評価を明確にするために要求のハードルがどんどん高くなります。そうしないと差別化が測れないからです。

求められる基準が変わり、超えなければいけない壁が高くなると、これくらいでいいだろうという気持ちよりも、もっとやらなければというマインドがセットされます。

井の中の蛙にはなれないのです。

東大や京大など、有名大学は都会に多い

近くに有名大学、名門大学があるというのも都会のメリットのひとつです。

そこを目標に頑張る確率は高くなります。また目指す過程で志望大学の学生に家庭教師をしてもらえる可能性も高くなります。

実際に受験をして合格をした学生から受験情報や対策などを得られるのは心強いです。

自分が今やっている勉強は正しいのか、志望大学に合格するためにはどの参考書を使ったほうがいいのか?そういった疑問を解決してくれることでしょう。

冒頭でも書きましたが、私は地方大学から関東の大学院に進学しました。

1回目の入試は失敗し、まずは研究生として行ったのですが、そこで得られた情報は2回目の受験で非常に有利に働きました。

2回目のテストは教授曰く「トップ3の点数」だったみたいですが、私の学力が飛躍的に伸びたのではなく、得られた情報により対策ができただけです。

Daruma
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都会と田舎では経済格差と情報格差の違いが大きいと感じています

田舎だからこそ得られるメリット

ここまで都会に住むメリットを説明してきましたが、これは都会のほうが素晴らしいと言いたいわけではありません。田舎には田舎の良さがあります。

それぞれのメリットとデメリットを把握し、それに対する解決策を考えることが大事です。

Daruma
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次は田舎に住むメリットを考えましょう

教育とは学力だけではない

子供の教育で大切なのは学力を高めることだけではありません。

何かを成し遂げるために必要なのは学力だけでなく、やり抜く力(グリッド)や自立心、相互依存(扶助)の精神など、より多くのものが必要となってきます。

自立というものをどのように定義づけるかは様々ですが、私は「自立とは頼れる人を増やすこと」だと認識しています。頼れる人が多いから、特定の人に依存せずに済むのです。

また相互依存とは「お互いの異なる部分や、良い部分、悪い部分を受け入れ協力し合える関係性であること」だと考えられます。

他人との距離感が近く、お互いの関係性を意識しながら絆を深める営みは、都会よりも田舎のほうが優れている部分なのではないでしょうか。

自然に囲まれ五感が育ちやすい

子供の頃は広い公園で走りまわったり、野球やサッカーをして楽しんだり、川で泳いだり、花の蜜を吸ったり、いろんなことをして楽しみました。

夏は庭に空気で膨らますプールを出して、水に浸かりながらアイスを食べたり、家族でバーベキューをして夜まで騒いだり。田舎だからこそできたことだと思います。

大自然に囲まれて、心にゆとりをもって幼少期を過ごせたことは私の財産です。

結局は子供を育てようと思ったら、両方のメリットを与えていくことが大事だと思います。

都会にいるなら、たまには都会の喧騒から離れ、大自然を子供に味あわせることが必要でしょう。反対に田舎にいるなら、都会で得られているメリットを補う必要があるわけです。

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いよいよラスト。教育格差をなくすための解決策を紹介します

教育格差をなくすための解決策

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もう一度、都会で得られるメリットを整理しましょう
都会で得られるメリット
  • ロールモデルの存在
  • 塾や文化施設の充実
  • 競争の厳しさ
  • 希望大学出身者との接触

オンラインで他地域とつながろう

田舎に住んでいると、都会の人に比べて上記のような人やモノに出会う機会が少ないことで、教育格差を生みやすくなっているのだと私は考えます。

ではどうすればいいのか?

私が子供の頃にはなく、今は存在するものがあります。それはインターネットです。

オンラインでつながっていれば全く問題ないというわけではありません。しかしオンラインを活用すれば、今よりも都会の人達とリンクすることができます。

周りに塾がなくても、オンラインで都会の名門塾の授業を受けることが可能です。近所に希望大学の学生がいなくても、オンラインならつながることができます。

あなたさえ望めば世界中の人達ともつながることができるのです。

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Daruma
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ここからはいろんなオンライン教育の記事を紹介します。子供達の成長の助けになれば嬉しいです

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田舎で周りに学習塾がなくても、自分のレベルにあった学び舎が近くになくても、外国語学習のために留学しなくても、オンラインならつながることができます。

子供にあった学習法で、ぜひ興味のあることにアクセスしてみてください。その第一歩が、きっと未来の扉を切り開くことでしょう。

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息子は小学5年生のときにグローバルクラウンを始め、小学校を卒業するまでの2年間ほど継続してオンラインレッスンを受けていました。

成果としては小学校6年生のときに英検4級に合格。中学校に入ってからは英語の成績で最高評価を得られるくらいまでになりました。

現在はグローバルクラウンを退会し、ネイティブキャンプで英会話のレッスンを行なっていますが、その日あったことを英語のみで会話するくらいには成長しています。